葬具

今はほとんど見られなくなった葬列ですが、葬具には葬列で使われたものも多く、これが変形して現在の葬儀で用いられていることがあります。その1つが宮型霊柩車です。この屋根の先頭に龍の頭がついているデザインのものもありますが、これは葬列で使われた「龍頭」をならったものと思われます。

➊松明(タイマツ)

葬列の先頭に立ったのが松明で、サキダイマツ(先松明)と言われます。照明の役割の他に、墓火を焚くための大切なものだとの説もあります。また、火をつけない松明もありますが、これは箒の変形で、葬列の道を清める役割もあったと推測されています。

❷箒(ホウキ)

箒は出棺した後の式場を掃除し清めるためにも用いますが、葬列にも加わりました。塵やゴミを掃き清めることから、目に見えない悪霊を祓うための呪具として用いられたものと推測されています。

❸四本幡(シホンハタ)

4本の幡(旗)をまとめて並べる場合と、柩の前に2本、後ろに2本と分けて並べる場合などがあります。幡には梵字(古代インドで使用された文字)を書いたり、「諸行無常」「是生滅法」などの偈文(仏教の教えを簡潔に述べた詩)を書いたりしました。柩の四方や墓の四方に立てたとも言われ、墓を結界する(魔物が入ってこないように境界を区切る)と共に死者の滅罪に効果があると信じられたものです。

❹天蓋(テンガイ)

寺院には、僧侶の座る席の上に立派な天蓋がありますが、葬列では布製や紙製がほとんどでした。天蓋は柩のうえにかざし、死者の滅罪を願い、極楽往生することを願ったものと言われています。

❺龍頭(タツガシラ)

竹竿の先に龍の頭をかたどったものをつけたものです。龍の口の下に天蓋を下げたものや魂を入れる紙袋を下げたようなものもありました。死者の霊が荒らぶる魂であることを示したという解釈と、死者の霊が龍のように昇天することを願ったとする解釈があります。

❻六道(ロクドウ)

篠竹に小ロウソクを6本立てたものを言い、元は葬列の先頭の案内の灯明だったと思われます。死者は生前の行いによって六道のいずれかに行くとされ、たとえいずれに行っても六地蔵に助けてもらおうという地蔵信仰が六道ロウソクになったと思われます。今、祭壇の上部両側に6本灯明(六灯)が飾られるのは六道の名残です。

 

 

位牌は、仏教葬儀で死者の霊を祀るために使われる木製の牌で、「霊牌」とも言います。元来、儒葬で使われた「木主」や民俗信仰の「霊代」から生まれたものと言われ、死者の霊が宿る依代でした。

表には戒名(法名、法号)が書かれ、裏には俗名(生前名、本名)と死亡時年齢(享年、通常は数えで)、死亡年月日などが書かれます。

一般に四十九日までは白木の位牌を用いますが、これを「内位牌」「仮位牌」とも言います。この期間は仏壇ではなく中陰壇に置かれるのが一般的です。また、内位牌とは別に白木の「野位牌」が作られ、埋葬地に置かれることもあります。忌明と共に内位牌は寺に納め、野位牌は墓に埋めたり、焼いたりします。忌明以降は塗位牌を仏壇に納めます。

この他に集合型の「繰り出し位牌」があります。これは年忌法要に便利なように、故人の戒名などを記した板を祥月命日の順に並べて一基の位牌とするものです。(故人一人に一基の位牌を「札位牌」という)

札位牌や繰り出し位牌の板は、三十三回忌あるいは五十回忌をもって弔い上げとし、その後は先祖代々の位牌に合祀されるのが一般的です。

生前に戒名(法名、法号)をもらい、位牌や墓石に朱書きしておくことを「逆修」あるいは「預修」と言い、この位牌を「逆修牌」あるいは「寿牌」と言います。(故人の位牌は「順修牌」という)

浄土真宗の場合には、死者を礼拝の対象にしないため、原則として位牌を用いませんが、地方により葬儀のときに限って白木の位牌を用いることがあります。その場合でも本尊と並べたり、前に置いてはいけないとされています。浄土真宗で位牌の代わりに用いられるのが「法名軸」という掛け軸形式のもので、そこに法名を記して仏壇の側面にかけます。法名軸には、順次法名を記載していく合幅のものや、過去帳にして仏壇の中段横に置くものがあります。

 

本尊は葬具ではありません。本来は僧侶が持参するか、寺から都度借用するか、あるいは仏壇の本尊を用います。現在では、葬祭業者が用意しておくことも増えています。

➊三具足(みつぐそく)

「具足」とは道具の意味です。法要などで仏前を荘厳する基本的な道具です。香炉を中央に、向かって右に燭台、左に花立て(花瓶)を配します。寺院などでは法要では五具足を正式とします。このときは香炉を中央に、その両側に燭台を対に、両外側に花立てを対に配します。但し、葬儀は臨時の祭りという性格から三具足が一般に用いられます。

❷四華花(しかばな)

白紙または銀紙に刻み目を入れ、棒に螺旋状に巻き4本一組にして作る造花のことです。通常は祭壇最上段の両脇に配します。釈尊が亡くなったとき、沙羅双樹林が悲しみ白変し遺体を覆ったという故事にちなみます。シカバナ、シカと呼ばれ、四花、四華、死花、紙花とも書きます。

❸樒(しきみ)

仏花と言われ、もくれん科の常緑小高木で榊と同じく香花です。末期の水で樒の葉が用いられ、枕飾りでは1本樒が用いられます。戦前は神葬祭の榊同様に祭壇の両サイドに供えられました。中部、関西、四国などでは花環の代わりに供花として樒を挿して用います。

❹六灯(ろくちょう)

祭壇に置かれる6個の灯のこと。六道にちなみます。かつて夜に葬列のあった時代に葬列の先頭に立ち、辻々を照らした6個の明かりをロクドウと称した名残です。

❺春日燈籠(かすがとうろう)

昭和40年代まではよく用いられました。祭壇上部に四華花の内側に置かれました(中央が位牌輿)。奈良の春日神社の燈籠を模したものです。

❻蓮華(れんげ)

明治中期に誕生したと思われ、元は仏堂の金の蓮華を模したものです。蓮の花をデザインした紙型に金色に彩色したものを金蓮、銀色に彩色ものを銀蓮、その他、さまざまな色に彩色して用いられました。

❼鈴(りん)、鉦(かね)

仏具の1つ。読経時に用いる音を鳴らすものです。

❽前机(まえづくえ)

仏前に置かれる机のこと。前卓とも言います。前机が発達して祭壇になったとも言われます。枕飾りで用いるのは枕机と言います。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


祭壇

葬儀で用いる祭壇は「葬儀檀」とも言います。かつて葬儀は、自宅での法要と、葬列を組んで葬場あるいは菩提寺に行っての法要という「二段構え」でした。この2つの法要が合体し、特に葬場あるいは寺院での葬儀の飾りが現在の祭壇の模型の原型になったとおもわれます。

参列があった当時、葬場や寺院の飾りは、柩の前に野机(野卓)と言われる小机を置き、白布で覆い、その上に三具足、位牌、供物を載せ、両脇に供花や供物、後ろには参列で用いた幡などの野道具を並べるといったものでした。寺院では内陣に柩を置くことはなく、外陣に柩を置いて葬儀を行いました。その小机が大きく、仏壇や盆棚のように段々になり、2段、3段と増えていきます。仏壇や寺院の荘厳(お飾り)をならってその檀を須弥壇と称する考えも出てきました。

柩は白木の輿に載せた形で安置されましたが、その輿が飾り物となり、棺前といわれるものになりました。棺前の後ろにおかれていた柩は、移動に便利なようにと祭壇の前部におかれ、棺前は完全な飾りになり、平等院をかたどるなどさまざまな飾輿が生まれるところとなりました。

戦後、葬儀の中心が告別式になると、立派な祭壇を飾ることが故人を弔うことだという考え方が生まれ、祭壇の大型化が図られるようなりました。祭壇メーカーがさまざまな祭壇を開発、商品化したことも今日の祭壇隆盛の時代を迎えた一因です。寺院側でも、宗派に合わせた荘厳を要請するようになりました。

現在、祭壇は個人を顕彰するためのものと理解されるようになり、故人の愛用品を祭壇に飾ることや、故人の人柄に合わせた生花祭壇なども流行するところとなっています。

 

しかしながら、宗教儀礼として葬儀を営むのであれば、仏あるいは神の導きによって死者をあの世に送ることがその基本になります。仏教葬儀においては、仏を供養することによって得られた功徳を死者に振り向けるという間接的な方法をとりますし、キリスト教式の場合、礼拝が中心ですがその対象は神です。したがって、仏教葬儀では中心に本尊を置き、また、キリスト教式などでは死者が礼拝の対象とならないようにすべきです。

つまり宗教儀礼としての葬儀の祭壇では、死者を礼拝の対象とするような荘厳は適当ではありません。宗教礼儀として行う以上、執り行う宗教、宗派の考えを尊重し、道具類もできるだけそれに合わせることが必要です。

一方、告別式では、死者と遺族・会葬者との別れが中心になります。ここでは、遺族・会葬者の死者への想いを何らかの形で祭壇にいかしたいと思うのも当然の感情です。したがって、祭壇を作るにあたっては、宗教者と遺族とがよく相談する必要があります。宗教儀礼の場であると同時に告別の場であるという二面性を常に意識しておかなければなりません。いわゆる無宗教葬においては、祭壇は、死者と死者に寄せる遺族・会葬者の想いによって構成されると考えればよいため、故人中心の祭壇作りを心がけるとよいでしょう。

 

祭壇のサイズはいまではさまざまのものが現れています。

標準となっているのは、間口が6尺、奥行が5尺、高さが3段で3尺、5段で4尺5寸です。小さな家用に間口が3尺あるいは4尺というものから、9尺、12尺といった大きなものまであります。また、奥行をあまりとらない祭壇も開発されています。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


棺は大きく分けて寝棺(伸展葬)と座棺(屈葬)があります。

縄文時代に幼児の遺体に使用された例がある甕形(かめがた)の土器による棺は、弥生時代には大人にも使用されるようになります。古墳時代になると、木板や石板を組み合わせた棺が作られるようになり、家の形を模した陶棺や、粘土棺なども現れます。さらに、漆を使った乾漆棺なども使用されました。これらは身分の高い人のもので、寝棺が多かったようです。江戸時代ではほとんどが座棺で、多くは木製の桶型だったようです。

明治時代に入り、富裕階層が木製の寝棺を使用するようになり、どの棺を使用するかによって貧富がわかるようになります。但し、地域によっては座棺用の火葬炉しかないところもあり、そうした地域では昭和40年代頃まで座棺が使われていたようです。

戦後、火葬が一般化し、火葬炉が近代化するのに歩調を合わせるようにして寝棺が主流となり現在では座棺は姿を消しました。

 

現在、「ヒツギ」には棺と柩の2通りの表記があります。これをあえて厳密に区別すると、物としてのヒツギが棺で、遺体が納められた状態の棺を柩と書き表します。古く座棺として使用されたのは桶でした。ハヤオケ(早桶、死ぬと急いで作られることからこう呼ばれた)やフネ(舟・船)も棺を指す語として使われました。また、昔は「龕」(がん)という表現も用いました。「龕」は棺のことを表すだけでなく、棺を納める輿を意味することもあります。英語では棺はコフィンcoffinです。現代の米国で使用されている棺はキャスケットcasketと言われます。キャスケットは「宝石の小箱」「貴重品入れ」から転じた言葉で土葬用の装飾された立派な棺のことを表します。木棺だけでなく大理石製など多様なキャスケットがあります。

 

〇棺の種類

棺には大きく分けて、①天然木棺、②フラッシュ棺、③布張棺、の3種類があります。

➊天然木棺

マキ、モミ、ヒノキなどの天然木を用いた、最高級とされる棺です。中でもヒノキの天然木棺が最高級と言われます。

❷フラッシュ棺

「フラッシュ」は「偽物の」という意味で、外からは天然木に見えても、中が空洞になった木棺を言います。軽量なために現在はこれが主流になっています。ベニヤ材を上下に2枚、間にそれらを支える芯材を枠組みして張り合わせます。

仕上げ方法により、さらに①突板張、②プリント合板、に分かれます。

①突板張棺

本物の天然木をスライスして薄くしたものをベニヤに張り付けて作ります。表面は確かに本物の高級木材を使用していますが、中はベニヤと空洞です。表面に貼る天然木にはさまざまな木材が使われますが、キリの突板張棺が主流になっています。中級品です。

②プリント合板棺

薄い洋紙に木目と色を本物そっくりに印刷し、それをベニヤの表面に張り付けた棺で、印刷技術の発達によってうまれました。印刷ですからバリエーションに富んだ品物を作ることができます。プリント合板の棺は最も安価ですが、中には突板張棺よりも高価なものもあり、普及品から中級品まで揃っています。

❸布張棺

フラッシュ棺の表面に布を貼ったものです。古くからある布張棺としては、キリスト教葬儀で用いる俗称「キリスト棺」、十字架の刺繍がある黒布で包まれた舟型の棺が有名です。 布張棺はファッション感覚に優れているとして特に故人が女性の場合に好まれています。また、さらに布張棺の上級品としてビロード張りのビロード棺があります。この他にごく少量ですが、段ボール棺も使用されています。

〇彫刻棺、インロー棺など

表面に彫刻が施された彫刻棺には、二面彫刻~五面彫刻、さらに機械彫りか手彫りかの区別があります。蓋に対面用の窓がついた棺、また、エンバ―ミング処置した遺体をよく見せるため、蓋の半分を外して透明なプラスティックの覆いをつけた棺などもあります。蓋部分に丸みをもたせた棺は、その形状から「R棺」と名付けられており、その他にも、本体と蓋の組み合わせを印籠にならった「インロー棺」など多彩な棺があります。

 

棺の納品形態には、材料を納品してもらって葬祭業者が組み立てる場合と、組みあがった状態で納品される場合の2つがあります。材料だけを納品してもらう場合は、多量に運搬できるというメリットがあり、通常フラッシュ棺で使用される方法です。

 

棺のサイズは、大きく、成人用と「子供棺」といわれる子供用のものとに分かれます。一応の標準は、外寸が長さ180㎝(165㎝~197㎝)×幅48㎝(43㎝~62㎝)×高さ41㎝(35㎝~50㎝)ですが、メーカーによって必ずしも統一されていません。また、火葬炉の大きさの制約を受けることもあります。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


返礼品

葬儀ではさまざまな返礼品が用いられますが、これを一般に「供養品」と呼んでいます。

「供養品」とは、葬儀において手伝ってくれた人や会葬者に振る舞う品物のことを言います。「他者に布施することによって仏に徳を積み、これを死者にふりむける」ことから「供養のための品」ということで「供養品」とよばれます。

通夜や葬儀のときに会葬者に食事や酒を振る舞ったり、お菓子を出したりするのは、死者の滅罪を願って行われる布施の1つで、死者の供養につながるという考えから生まれたものです。昔、葬列が出発するに際して籠に菓子や小銭を入れ、見送る人々に撒いたのもこのためです。現在「粗供養」と呼ばれる、葬儀・告別式の会葬者への返礼品は、本来は香典の有無に関係なく、葬儀に集まった人に菓子などを振る舞ったことから来ています。これが今では、死者の供養のためという仏教葬儀独特の意味から転じて、会葬してくれた人々への御礼の品という意味合いを強めています。

 

葬儀で使われる返礼品を種類分けすると次のようになります。

①通夜返礼品

通夜の弔問客が多くなり、通夜振る舞いの席に出ないで帰る人のために、その代用品としての性格が強いものです。酒、砂糖などの飲食品の詰め合わせが多く、お菓子などを渡す例も見られます。通夜振る舞いの席に出た人には通夜返礼品は渡さないとされていたところでも、最近では弔問客全てに渡すように変化しています。また、通夜に弔問する人が増えたことから、葬儀・告別式と同じ会葬返礼品を渡すことも多くなりました。

②会葬返礼品

「粗供養」と言われる、葬儀・告別式の会葬者への返礼品です。本来は香典の持参の有無に関係なく、会葬者全てに渡すのが一般的でしたが、最近では、香典と引き換えに渡すケースも増えました。このため、会葬返礼品を「香典返し」として渡す場合もあります。

食事を振る舞う代用品としての性格も強く、砂糖、お茶などの食料品の人気が高かったのですが、戦後、白いガーゼのハンカチが使われて流行したため、ハンカチなどの繊維製品が多くなりました。一時は葉書のセットも流行しました。最近では商品も多様化しており、電車の前払式(プリペイド)カード、ボールペンなどの文房具、電池など、実用化傾向を強めています。会葬者の数が変動するので、500円~1,000円の返品可能な商品が選ばれます。

③香典返し

香典返しには大きく分けて「即返し(その場返し、当日返し)」と「忌明返し」の2種類があります。「即返し」は、もともとは葬儀での食事などの振る舞いの代用品として発達したものです。しかし、最近では、忌明けの返礼は名簿の整理などで大変なのに対し、香典と引き換えてあれば渡し損ねもなく便利という理由から、増加の傾向にあります。

「即返し」の場合、一時は香典の金額を調べて、その金額に応じた商品を返すことも行われましたが、今では一律が多くなっています。単価は2,000円~3,000円が多く中には4,000円~5,000円という地域もあります。チョイス・ギフト(カタログを渡され、会葬者が希望の品を選んで申し込む方式)も出てきました。

一方「忌明け返し」は、四十九日の忌明を待って「おかげさまで無事四十九日もすぎました」と礼状を添えて返礼するものです。すぐ返すのでは失礼だということから慣習化していったものと思われます。香典の額と同額では相手の好意を無にするというので、半返し(二部返し、とも言う。半額の商品を返すこと)が一般的です。タオルなどの繊維製品が人気を集めているようです。

この他、葬儀の余剰金を社会福祉関係に寄付するとか、遺児の養育費に充当するとかし、香典返しを行わないこともあります。社会福祉関係に寄付するときは市町村役場の社会福祉課が窓口となってくれます。香典返しを行わないときには、その用途を忌明の挨拶状に記します。

④法事返礼品

四十九日、一周忌などの法事の参列者に帰りに引き出物をわたすものです。法要に参列していただいた方に対するお礼で、繊維製品、お茶などと共に折り詰め料理がつくこともあります。初七日法要の席でも渡されることがあります。法要に招待されて参列する人は「御仏前」「御香資」などと上書きしてお金を包むことが多くおこなわれています。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


香典

「香典」はかつて「香奠」と書きました。「香を供える」という意味です。これから転じて、香を買う代金である「香典」「香資」「香料」になりました。仏教民俗学者は、墓に香花(=樒)をささげた、また宗教学者は、六種供養(仏を供養する華・塗香・水・焼香・灯明・飲食の6種)に由来する、と説明しています。

農村部において香奠とは、長い間、米などの食料をもちよることでした。その後、都市では明治期に金銭香奠が一般的になりましたが、地方では大正期あるいは昭和初期からのことです。戦前までは米などの食料香奠で、貨幣経済が発達するようになって、金銭香奠が一般的になりました。

 

〇香典の意味

食料香奠の由来は、仏教的には、香が「仏の食べ物」という意味から転じて「食料」になったものとも考えられますが、現実的には葬儀で食事の振る舞いが盛んにおこなわれたことに求められます。葬家では死者の成仏を願い、滅罪するための布施として、人々に食事を振る舞いました。現在でも「ホトケの供養になるから」と食事の席に連なることが求められるのはこのためです。

振る舞いのための食料を用意する必要から、親族は多量の食料を提供しました。これが「親族香奠」です。親族香奠は、故人との血縁の親疎に比例して出したと説明されています。

また、近隣の人々は自分たちの食する分をもちよりました。これが「村香奠」です。現在でも、親族の香典は多額で、近隣の人々の香典は、多大な労力を提供していたぶん少額なのが一般的です。

葬儀を出すと近隣に人々に振る舞いをしなければなりませんでしたが、これは多額な出費となりました。喪家やその遺族の負担は大きく、貧しい家では「葬儀を出せない」という事態もでて、香奠はそうした状況に対応する総合扶助としての意味ももっていました。

今でも地方の古い家には、前の自分の家で葬儀があったときにその家が出してくれた香典と同等のお金をおくるということがおこなわれており、これは地域社会におけるギリ(義理)の1つであり、義理を返すことは総合扶助精神の表れでもあったのです。

 

〇香典の「相場」

太平洋戦争の敗戦直後は社会が経済的に疲弊していたこともあって、葬儀の香典および香典返しは経済的負担が大きいと批判され、新生活運動が引き起こされる原因ともなりました。今でも、近隣の人は一律500円とか、1,000円などと取り決めているところがあります。また地域の慣習によってことなりますが、香典には、取り決めまではなくても、一般的な「相場」が存在します。例えば、それは次のようなものです。

バブル期には、この香典相場が跳ね上がるとともに、その幅も大きくなりました。その結果、今では相場は次のようになっています。

・近隣の人     3,000円~5,000円

・一般の会葬者   5,000円~10,000円

・関係者      10,000円~30,000円

・親族など     10,000円~50,000円

・家族       50,000円~100,000円

かつては、仏事には偶数は使わないといわれたこともありました。しかし、1万円の次が3万円では上がり幅がおおきいということで2万円という額も出現しています。また、「香典の相場は結婚披露宴のお祝いの半額」との俗説もあります。これは、披露宴では食事や引き物が出るが葬儀では焼香するだけだから、というのが理由になっているようです。しかし、東北地方などでは葬儀・告別式後の精進落とし(お斎)に招待されている人は20,000円~30,000円の香典を包むものとされているところもあります。

各種調査によると、香典の平均金額は現在、約7,000円といわれています。

 

〇香典の上書き

仏教葬儀の場合、四十九日までは「御仏前」と書くのが正しいとされ、極端にはどの宗教でも葬儀の香典は「御霊前」と書いてよい、との説明がされることが多いようですが、これは俗説で、誤りです。

浄土真宗では亡くなった方は即浄土に往生したのであり、「霊」はみとめていませんので「御霊前」は用いません。また、「特にこだわらない」とするものの、曹洞宗などの禅宗では教義に「浄土」はありませんので「成仏以前」という考え方もなく、「御仏前」とするのが一般的です。死者に香典をだすのではなく「本尊である仏様に捧げる」という意味であるなら「御仏前」になります。

キリスト教でもカトリックは「御霊前」を許容していますが、プロテスタントでは否定しています。

こうしたことから言えば、「御香奠(香典)」「五香資」「御香料」は中立的な表現になります。また、キリスト教で、「お花料」、神道で「御玉串料」「御榊料」とするのは、「御香料」などと同じ使い方です。しかし、会葬者の立場に立つと、かならずしも葬家の宗教・宗派を理解したうえで会葬するとは限りませんので、自らの宗旨で上書きを選択してもよいでしょう。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


告別の方法

葬儀・告別式その他で故人とお別れをする場合、仏教葬儀では焼香が一般的で、キリスト

教葬儀や無宗教葬では生花の献花が一般的です。また、神葬祭では玉串を用いて拝礼します。

仏教葬儀でも、宗派によって焼香の仕方が異なります。また、キリスト教葬儀であっても、

カトリック教会やルーテル教会では焼香も認められており、必ずしも献花と決まっていま

せん。

 

[天台宗]

回数については特に定めがない。

[真言宗]

通常3回、仏・法・僧に供養すること、身・口・意の三密修行に精進すること、戒香・定香・解脱香といって、自らが戒律を保ち、心の静寂を求めることができる功徳がある、と説明される。

[浄土宗]

特に定めがない。「真心をこめて一心に」で1回、「身を静めて1回、心を浄めるのに1回」で2回、「仏・法・僧への帰依」「過去・現在・未来の衆生に回向」で3回など。

[臨済宗]

回数にこだわらないが通常1回

[曹洞宗]

回数にこだわらないが通常2回

[日蓮宗]

通常3回。仏・法・僧の三宝供養とも、「空・仮・中の三諦」にならうとも言われる。

 

ここまでの宗派の場合には、香を額に戴いて(自分の口より上にして)焼香します。

 

[浄土真宗]

あくまで自分の心身を清めるためとも説明され、香を戴くことはしない。本願寺派(西)では1回、大谷派(東)では2回とされている。焼香を用いる場合には本数を気にせず、たてないで横にする。

 

焼香については、その宗派の作法に合わせるといる考え方と、会葬者自らの宗派の作法に合わせるという考え方があります。儀礼を執り行っている宗派に合わせるというのは、その宗派を尊重して行うことであり、自らの信ずる宗派に合わせるというのは会葬者の信教の自由を尊重するということになります。最も望ましいのは、「日蓮宗ではこうしますが、それぞれ信ずるところにしたがって行ってくださってけっこうです」とすることでしょう。クリスチャンの中には「どうしても自分は焼香したくない」と、焼香せずに頭を下げて黙祷する人もいますが、会葬者それぞれが判断することですから、信教の自由を損なうことのないよう注意しましょう。

キリスト教にも献香などがあり、焼香は必ずしも仏教だけのものではないとの考えから、カトリック教会やルーテル教会でも焼香が行われることがあります。その場合焼香の仕方、回数に特に定めはありません。

弔問者が大勢のときは、たとえ宗派で回数が定められている場合であっても、丁重に1回焼香するようにします。

 

最近、献花でのお別れが増える傾向にあります。仏教葬儀でもホテルなどを会場にする場合、会場側の要請で焼香を献花に替えることがあります。

キリスト教では告別式で献花によるお別れをしますが、これは日本独自のものです(墓地での献花は欧米でも行われます)。また、献花には特に決まった方式があるわけではありません。一般には献花台の横に立った奉仕者から花を一輪受け取り、茎を先にして花が手前になるように献花台に置きます。

無宗教の場合にも献花が多く、一般にはキリスト教の献花を模していますが、中にはオアシスを用意しておき、各自がそこに花を挿すなどさまざまな工夫も見られます。献花に用いる生花には、白菊や白のカーネーションなどが多いようですが、これも決まっているわけではありません。

 

神葬祭では玉串拝礼を行います。

玉串奉奠は、神職から玉串を受け取ったら、

1.玉串は胸の高さに、左手で葉を下から支え、右手で榊の根元を上から、やや左高に少し肘を張ってもちます。

2.神前の玉串案の前に進み、深く頭を下げます。

3.玉串の先を時計方向に90度回し、左手を下げて根元をもち、祈念をこめます。

4.右手で玉串の中ほどを下から支え、玉串をさらに時計方向に回しながら、根元を神前に向け、左手を離して右手の下に添えます。

5.やや前に進んでそのまま玉串案の上に奉奠します。

 

拝礼は、二礼して、音を立てないように二拍手し、一拝します。通常、神社や神棚に参拝するときは拍手するときに音を立てますが、葬儀の時は両手で打つ寸前で手を止め、音をたてない拍手をします。これを「しのび手」といいます。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


死亡記事・死亡広告

新聞を利用した死亡の告知には、死亡記事と死亡広告の2種類あります。

死亡記事は、新聞社の判断によって掲載するか否かを決定する記事であり無料です。死亡広告は、あくまで広告ですのでスペースに比例して有料となります。

死亡記事は、新聞社によって掲載基準が異なり、掲載範囲(地方版、本社版、全国版)も異なります。全国紙では、故人の業績や肩書によって全国版に掲載する場合と、東京本社版・大阪本社版など各本社単位で掲載する場合とがあります。地方紙は地元に密着していますから、地元にとっての評価により掲載の可否が決定されます。(一般の人を掲載しているところもあります)広告代理店には、死亡記事についてのフォーマットを用意しているところが多く、基準に該当しそうな場合には、そのフォーマットに記入してファックスすれば代理店が各新聞社に送信してくれます。但し、掲載されるかどうかはあくまで各新聞社の判断です。

死亡広告は、大きさと掲載範囲によって料金が異なります。もちろん1社に限定するか、複数の新聞に掲載するかでも料金は違ってきますし、新聞社によっても異なります。こちらは各新聞社でも特別扱いしており、掲載日の間際の申込であっても調整してくれることがありますが、紙面が確保できないことも考えられますので、早めの手配が必要です。

 

〇死亡記事

死亡記事の要点は一般的には次のような事項です。

❶故人に関する事項

①故人氏名(ふりがな、肩書※)、②死亡日時(時刻は省略可)③死因(省略可)

④死亡場所(省略可)、⑤死亡時年齢(満年齢)

❷葬儀・告別式に関する事項

①葬儀・告別式の日時、②式場場所(住所)

❸喪主等に関する事項

①喪主氏名、②喪主の故人との関係、③自宅住所

❹故人について特記すべき事項(通常の場合は省略)

※❶①の故人の肩書には、「帝京製糸専務山本五郎氏の母」というような知名人との関係が記されることがあります。

 

〇死亡広告

死亡広告は、通常は黒枠で囲むので俗に「黒枠広告」とも言われます。死亡した事実と葬儀・告別式の日時・場所を告知するのが主たる役割です。最近、無宗教の「お別れ会」の告知では黒枠を用いず、また、文章も自由な形が現れています。関係者名は通常は代表者のみ記しますが、沖縄などではできるだけ多数の関係者名を記すなど地方習慣によってもさまざまな形態があります。

 

次のような点に注意して、作成します。

1.葬儀式と告別式を分離して行う場合には、それぞれの時刻を表示します。

葬儀式の時刻だけを表示すると、一般会葬者にはその間待ってもらうことになるからです。

2.供花、供物、香典の扱いについて明記します。これらについて明記しない場合は「受け取る」ことを意味します。

3.死亡広告の場合には、かつて毛筆で書いた名残で、句読点を用いない場合もあります。

4.例では故人名の後に「儀」をつけていませんが、一般的には小さく儀とつけることが多いようです。「儀」は手紙などで「私儀」と使い、「私こと」を意味しますから、死亡広告で用いるときは「〇〇儀」は「〇〇こと」という意味になります。但し、これが葬儀・告別式の門標などで「故〇〇儀葬儀式場」などと使われるのは誤用です。身内に関することですから、もちろん「殿」「様」は用いませんが、故人を尊ぶ心理から何もつけないと落ち着かないということから「儀」が使われるようになったのでしょう。「儀」は死亡広告では用いてもかまいませんが、看板などでは用いないほうが正しいと思われます。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


事前相談

消費者は、地域でよく知っている業者がいる場合は別として、家族が亡くなってあわてて業者選びをします。特に大都市の場合には、親戚・知人が紹介してくれた業者、病院から紹介された業者、たまたま近所にある業者、電話帳などで調べた業者に依頼するケースが少なくありません。

業者はサービスを提供し、消費者はそれを選んで依頼する、という通常では当然の消費行動がとられることが少ないのが葬祭業者選びです。これが消費者からさまざま不満が寄せられる原因の一つになっており、葬祭業者側にも責任があります。

求められれば事前に消費者に情報を開示して、選んでもらうことが必要です。納得して自分で選んだものであれば消費者も安心ですし、両者の間での齟齬も少なくなるでしょう。また、選ばれるに足るだけの業者になるという努力も必要となりますから、より消費者志向に自身を変えていくこともでき、経営体質も自ずと強化されていくことでしょう。

消費者は今、葬儀に関心を寄せるようになっています。「事前に葬儀のことを考えるなんて縁起でもない」という考えもまだ一部にはあるものの、近年その意識がこれからの葬祭業者には必要です。消費者が葬儀について知りたい事項は次のようなことです。

①葬儀の手順など一般的な知識

②葬儀費用(料金)について

③準備しておくべきこと

④心構え

地域共同体が葬儀の運営主体であったときには、地域ごとに葬儀の仕方が決まっていて、また手伝いの形で葬儀に参加する機会も多くありました。しかし、運営までを葬儀会社が請け負うことが一般的になると、手伝いも受付など限られたものになり、葬儀の仕方についての知識も乏しくなる傾向にあります。そのため実際に当面する立場になったとき、不安も大きくなります。「準備すべきこと」や「葬儀費用について」も関心が高く、「わからない」から「知りたい」となってます。

 

〇相談の実際

1.まず、どなた(本人のか、家族のか)のことについての相談かを明確にします。

2.わからないこと、知りたいことを明確にします。(知りたいことは複数事項におよぶことも少なくありません。)

※これによって以下が異なりますが、相手か、自分が知りたいのか明確には自覚していないケースがあるので、基本的事項を確かめていきます。

3.どんな葬儀をしたいかの希望を聞きます。(宗派なども確認)

4.葬儀の手順、方法を示します。(できればパンフレットのかたちで用意しておきます。)

5.先方の予算を確認します。

6.説明しながら、相手の希望する葬儀の内容をはっきりさせます。

7.見積をします。

8.相手に確認し、希望によって調整します。

9.遺族のする仕事、業者のする仕事を明確にします。(サービス範囲を示します。)

10.さらに知りたい内容について相談にのります。

 

〇相談で注意するべきこと

・発注の確約をとってから相談にのるのはまちがい

よく「依頼するかどうかわからないのに情報を提供することは競争相手に情報を流す心配もあるのでしない」というケースがあります。選ぶのは消費者ですから、消費者が複数業者を比較するのは当然の行為です。「これでよろしかったらお引き受けします」という態度で臨むべきでしょう。

・相手の心配、聞きたいことに耳を傾けます。

「知りたい」「相談したい」のですから、よく相手の言うことに耳を傾けます。

・地域の習慣や一般的な葬儀の仕方のみを示すのはまちがい。

相手の希望をよく聞いて相談にのるのが正しい態度です。地域の習慣、一般的な葬儀についての情報の提示は必要ですが、押しつけにならないよう注意しましょう。

・見積は数字をはっきり出します。

「大体このぐらいです」ではなく、きちんと数字を出して説明します。変動費についても予測数字を出して計算します。

〇事前相談から事前予約のプロセス

1.お客の希望を聞く。

2.お客の希望を質問カードに沿って書いてもらう。

3.お客の希望に対して提案書を提出し説明する。

4.お客の同意を得る。

5.見積書を正式に発行する。

6.葬儀内容と金額を記して予約証を2通作り両者で保有する。

但し、お客様からの解約は自由としておきます。

 

消費者は、応対してくれる人の態度を見ています。誠実に対応してくれそうか、信頼できそうかなどです。また、丁寧に対応してくれるかによって、丁寧な仕事をしてくれるかもみています。また、わかりやすい説明をしてくれるか、つまり消費者の目線で仕事をしてくれるか、価格・品質などきちんと提示してくれるか、数字をごまかさないか、なども見ています。事前相談は今後ますます増加する傾向にあります。また、ここでの対応いかんによって評判も違ってきますので、きちんと対応する必要があります。挨拶をきちんとし、相手の目を見て話し、話の要点はメモをとります。また、ここで相談した内容はファイルしておいて、実際の受注の際には参考資料として、ここでの約束事項はきちんと守ることが大切です。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


法要

日本人は死者供養を大切にしてきた民族であると言えます。歴史的には、中陰の七仏事(初七日、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、七七日)はインドに起源をもちます。中国に仏教が伝わり、百カ日、一周忌、三回忌(満2年)の三仏事が加わり十仏事となりました。さらに日本で七回忌、十三回忌、三十三回忌が加わり、十三仏事となり、近世に十七回忌、二十五回忌が加わり、十五仏事となりました。七回忌の後が十三回忌なのは七回忌の7年目であるため、それに引き続く十七回忌は7の数字がつくからと言われます。五十回忌以降、50年ごとに行われる法要を遠忌と言い、宗派の祖師の場合などに限って営まれます。

このほか、祥月命日(故人の命日)と月忌(月の命日)があります。また、お盆や春秋のお彼岸があります。遺された者が、生ある限り、亡くなった人のことを覚え、その生を大切にして、感謝して生きる、亡くなった人との関係をずっと維持しようとするのが日本人の特性の一つと言えるかもしれません。

ちなみに弔い上げは三十三回忌または五十回忌をもって行います。死者は個性を失い、祖霊(先祖)になる、「ホトケがカミになる」と考えられ、仏壇から位牌を片づけ、それ以降祀るのは「○○家先祖の霊」の位牌になります。

 

〇十王信仰

死者は7日ごと、百カ日、一周忌、三回忌に十王の審判を受けが、遺族の追善供養の力により地獄に落ちることを免れるという十王信仰があります。

初七日には泰広王(不動明王)の審判を受け、行方定まらないものは三途の川を渡り、二七日に初江王(釈迦如来)の審判を受け、ここでも定まらないと順に、三七日に宋帝王(文殊菩薩)、四七日に五官王(普賢菩薩)、七七日に泰山王(薬師如来)の審判を受けます。この王の下で地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の六道のいずれか決定されるので、四十九日の追善供養は特にねんごろに行う必要があると説きます。

これでも行方が定まらないと百カ日に平等王(観世音菩薩)、ここでも定まらないと一周忌に都市王(勢至菩薩)の下に行くとされますが、これはひとえに遺族の追善供養のおかげで、一周忌の功徳により三回忌の五道転輪王(阿弥陀如来)に送られます。そして充分に追善供養をすれば成仏できるとしています。ちなみに七回忌は、阿閦如来、十三回忌は大日如来、三十三回忌が虚空蔵菩薩です。祥月、月忌が一般化したのは15世紀と言われます。

地獄に対する恐怖が追善供養を一般化することを促したことも事実ですが、時代が変わっても受け入れられているのは死者を覚えておきたいとする人々の想いと重なったからでしょう。

 

〇追善供養

追善供養、追善回向と言われるものは、仏教では直接故人に対してなすものではなく、遺族が仏に供養し、その善い行いや徳を故人に振り向けるという間接的な形をとります。

浄土真宗では故人のための追善を否定し、故人を偲び、これを縁として仏法を聞く場(聞法の場)として位置づけられます。

 

〇中 陰

古代インドでは人間は輪廻転生すると考えられていました。誕生の瞬間が生有、生きている間が本有、死の瞬間が死有、死んで次の生を得る間の期間を中有あるいは中陰と呼び、中有は49日間であるとされました。この間、7日ごとに法要を行い、七七日を満中陰と言います。この49日間は、死の穢れが強い時期ということで、遺族は祭などに出ることなく謹慎して家にこもります。これを「忌中」と言います。四十九日が過ぎるとしたがって「忌明」となり、日常生活に復帰しました。

この忌中も忌明も死穢観念から出ているものですが、一方では遺族にとっては精神的に打撃を受けている期間でもあります。そこで遺族が日常生活から離れて死者の弔いに専念し、次第に精神的傷を癒し、日常生活に復帰するプロセスでもあると考えることができます。

7日ごとに集まり法要することは、死者を弔うと同時に、周囲の人が遺族の悲しみを思いやることでもあったと思います。

忌明をもって本来は「精進落とし」となっていました。また、忌明で中陰壇を片づけますが、これを「壇ばらい」「壇引き」ともいいます。それまで使用していた白木の位牌は檀那寺へ返し、漆の塗位牌を作り仏壇に納めます。また神棚の白紙などを取り除き、神社へお参りすることを「晴詣り」と称して推奨されることがあります。

「忌中」に対し、「喪中」は1年間(13か月)を指します。中国の儒礼(儒教の儀礼)では三回忌を大祥忌といい、それをもって日常生活へ復帰していたように、死後1~2年の間は遺された者の死者への想いが息づいている期間でもあります。遺族の心理的なプロセスを考えると葬儀あるいは喪中は、一周忌または三回忌あたりまで続いていると理解してよいでしょう。

 

〇中陰の繰り方、法要の日の選定

中陰法要の日の数え方は、死んだ当日を入れて7日ずつ繰ります。したがって初七日は死後7日目にあたります。関東ではこの7日目ごとの当日に、関西ではその前日である「逮夜」に法要を営むことが多いようです。法事を営む日を変更する場合には、早い日を選ぶ傾向にあります。また、家族の年回忌が近いときには一緒に行うことがありますが、三回忌までは一緒に行わず、行うときには早いものに合わせて行いがちです。例えば、祖父の十三回忌が7月10日で、父親の七回忌が7月25日である場合、7月10日あるいはそれ以前の近い日を選ぶ傾向にあります。

〇法事の営み方

身内だけで営むときは電話連絡でもよいでしょうが、四十九日、一周忌、三回忌など、関係者に広く集まっていただくときには、案内状を出し、出欠の確認をします。場所は寺院、斎場、自宅、最近ではレストラン、ホテルとさまざまです。

自宅で行う場合、仏壇のお飾り(荘厳)をします。打敷を敷いて、五具足で行うのが正式とされています。香炉を中央にし、その左右に燭台、外側の左右に花立てを置きます。供物は仏飯、餅、菓子、果物などです。供える花は三回忌までは赤など華美な花は避け、ロウソクも白を原則とします。故人の位牌、過去帳を仏壇の最下段に安置します。参列者からの供物は、仏壇の両脇などに白布で覆った小机を用意し、そこに置きます。また焼香台を用意します。

先に関係者が着席し、僧侶を迎え、読経、焼香、法話が行われます。自宅で行うときに、家族が会食の準備をしていて席につかないことがありますが、本来はそろって勤めるものとされています。

法要が終わると、会食となりますが、これを「お斎(とき)」といいます。施主が挨拶し、食事となります。このとき僧侶を上席とし、家族は末席となります。お斎の食事は、肉食を避けて菜食の精進料理でしたが、現在ではあまりこだわらないとされています。参列者には帰りに引き物(お土産)を渡す習慣があります。

 

遺族は略礼服を着るのが一般的ですが、きちんとした服装であれば平服でもよいとされています。喪服は、遺族であっても一周忌あるいは三回忌までです。遺族以外の参加者は平服でかまいません。

参列者は供物や金銭のお供えをするのが一般的ですが、これには「御仏前」または「御香資(御香料)」などと記します。

僧侶が会食の席につかないときは、折り詰めにしてもちかえり願うか、代わりに「お膳料」を包みます。僧侶に法要を勤めていただいたのに対しては「お経料」と書かれる例も見られますが「お布施」が正しいとされます。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940


アフターサービス

遺族にとっては、葬儀は通夜、葬儀・告別式の2~3日で終わるものではありません。遺族は「喪」のときを過ごすことになります。四十九日までは7日ごとの法要もありますし、何よりも遺族は悲しみの中にあります。その中で死後の煩雑な手続きも控えていますし、遺族は何もわからないままに行わなければなりません。これからの時代は、セレモニーとしての葬儀をとどこおりなく済ませるだけでなく、遺族に対するアフターサービスをきちんとして、初めて葬儀サービスを提供したことになります。

アフターサービスは、葬儀・告別式の後の法要や仏壇の受注を増やすという売り上げ拡大の目的だけではなしに、サービスの受け手である遺族のニーズに応えるものです。アフターサービスをしない業者というのは商品を売り切り、後のフォローは何も行わない、無責任な業者となりかねません。また、アフターサービスには手間がかかり、利益はないか、あってもその率は低いものです。しかし、これをきちんと行うことによって、遺族に対するサービスは完結し、長い信頼を獲得することになります。特にこれからは、精神的な支え手としての期待がいっそう増すことと思われます。

 

〇事後相談

アフターサービスには、まず、葬儀後の相談をいつでも受けられる体制をとることが必要です。相談できる相手がいる、ということは遺族にとって心強いものがあります。家族関係が複雑になると、家族にも心を開いて話ができないということもあるでしょう。第三者に対してのほうが話がしやすいということもあります。しかし、相談窓口が開いているだけでは、直接相談に行けないという人も少なくありません。そこで、一ヶ月後の命日などに生花や線香を持参して訪問すれば、線香を上げさせていただきながら、「何かお困りのことがありませんか」と相談を促すこともできます。

〇アフターサービスの期間

正月、お盆をどうしたらよいか、などさまざまな疑問が遺族にはあります。こうした相談に応じる、あるいは情報を提供することによって、遺族の助けになることが必要です。 アフターサービスの期間は、四十九日、一周忌、三回忌が1つの基準になります。

〇有料、無料を明確に

アフターサービスを行う場合、どこまでが無料で、どこからが有料かを明確にする必要があります。有料の場合には、その都度に見積書あるいは価格表を提示して、遺族の了解のもとに受注することが必要です。

〇死後の手続き

遺族にとって死後の手続きは複雑なもので、また精神的に立ち直っていない状況で行いますから、その負担は大きなものがあります。遺族にまず必要なことは、死後の手続き関係で行わなければいけないものにどんなものがあるか、という情報の提供です。情報を提供した後は、その手続きの代行もあるでしょうし、税理士や弁護士など必要な専門家を紹介するということもあります。

※死後の手続きの内容は第5章S13「死後の手続き」を参照

〇香典返し 香典返しで大変なのは、その前の香典帳の整理作業です。告別式の場で香典を返すという即返し(その場返し)の場合は別ですが、三十五日や四十九日の忌明を期してお返しをする場合、関係先や香典の金額によって返礼品の品物を変えたりということがあります。最近ではパソコンを使って香典帳を整理するソフトもありますから、そういうものを用いて、香典帳整理のサービスをすることもできます。

〇仏壇、お墓

仏壇がないお宅、お墓がないお宅があった場合、それらについての情報を提供すると共に、斡旋こともあります。宗派、考え方、予算などによりさまざまな選択肢がありますので、遺族の疑問に答える形で相談に応じます。

〇グリーフケア

同じ悲しみをもつ遺族を集めて話し合う会を設けたり、遺族のグリーフへの対処法を書いたパンフレットを作成し配布したり、電話相談を受け付けたり、グリーフケアのための遺族へのさまざまなサポート活動も大切です。

取手市 守谷市 葬儀
取手市やすらぎ苑での御葬儀・お葬式や家族葬を
お考えの方はご相談下さい。
お葬式の費用、家族葬の費用
お問合せ 0120-098-940